garasumire 
トップページ
▲トップページ
このサイトについて
▲沿革、概要
プロフィール
▲みずちあきらについて
配布物
▲BGM、モデル等配布
最近の活動・更新
▲最近の活動・更新
外部リンク
▲外部リンク
その他のコンテンツ
▲その他のコンテンツ

あおたまごちゃんねる
▲YouTubeチャンネル
※超不定期更新
□みずち的ミニマリズムの記録

□序章
 0-3:現状と今後、ありたい姿


 さて、前項までで私がミニマリズムという考え方を取り入れるようになる前の状況と、取り入れるようになったきっかけについて綴ってきたわけだが、それでは果たして今、私はミニマリズムの考え方を適切に取り入れ、丁寧な暮らしが実現できているのか。既に端々に見え隠れしているが、結論から言えばそれはノーである。
 私個人の考え方として、無理をしてまで物を減らす必要はないし、多趣味であるがゆえに、あれもこれもと全てを手放して趣味ごとなくしてしまうことは私にとっては生きる意味をなくすのと同義である為、それも考えていない。完全なミニマリストになりたいという欲求があるわけではないので、物が最小限である状態を求めるわけではなく、あくまで私は、無駄な選択肢を減らして、趣味の物に注力し、とにかく物を買わなければ満足できない現状から脱却したいというのが最終的な目標である。しかしながら、今の私は確かに好きでない物に対してはミニマリズムの考え方を実践し、過ごしやすい状況を作ることが出来ているし、本当に不要な物を買ってしまったという後悔も、物が多すぎるというストレスもほとんどなくなってきた。しかし、趣味の物に関してはその必要性云々を検討する以前に、考えるという作業そのものを未だにスキップしてしまうのである。
 私の理想は、好きでない物は徹底的に減らしたミニマリストの生活を、好きな物は管理の行き届く範囲であれば物を増やしても構わず、好きな事にしっかりと向き合って楽しむ、そういったスタイルが理想である。翻って現状は、好きなこと以外はさておき、好きなことについても管理負担が生じ、自分が何を持っていていくら使って、今後どういう物と生きていきたいのかが非常にぼんやりしているし、そもそも趣味が惰性で続いているものなのか本当に趣味として今後も長く関わっていきたいものなのかがあまりにも曖昧なままなのである。
 そもそも、私は別にミニマリストを目指しているわけではない。ただ、ピンポイントで要所要所に強さを変えてミニマリズムを適用していくことで、トータル的には無駄な物がないスマートな生活を実現できると考え、自身の改善を行っていくための自己改善である。本稿『ピンポイント・ミニマリズム』ではトータル的なミニマリストの考え方ではなく、自身にまつわる色々な面を細分化し、それぞれにピンポイントでミニマリズムを取り入れていく、私個人的な生活の理想を実現する手段である。トータルとしてのシンプリストやマキシマリストなどといった考え方ではなく、ミニマリズムを改善ツールとして用いているものであって、ミニマリストという生き方を望むわけでも、ミニマリストと名乗りたいわけでもないことは予め断っておこうと思う。

 満足している現状としては、好きでないことに無駄なコストや労力をかけず、本当に必要な物を厳選し、不要な物を排除し、ミニマリズムの考え方をまっすぐに実施出来ている点である。今後の章でいろいろに綴っていくつもりではあるが、私自身ではまず「好きな事」と「そうでないこと」の切り分けは明確で、「そうでないこと」に分類された物事に関してはミニマリズムの考え方を明確にし、ストレスもなく無駄もない、洗練された生活が出来ていると考えている。
 一方で不満な現状としては、「好きな事」に分類された物事についてである。私は自分自身が好きなことについては、どんな物事においても収集癖――本来の意味である正しくコレクションする欲求というよりは物があればあるだけ良いという悪しき性癖――が働いてしまい、好きな物が飽和し、それぞれの価値を感じられなくなってしまうこと、及びそれを実感してしまう自分自身である。どれほど好きな物であっても、それがあふれてしまうとそれぞれの魅力も薄れてしまうし、管理が行き届かないがゆえに好きな物の管理がストレスになってしまう。そうして私は今も好き放題に物を増やし、管理が出来なくなって初めて自分自身の考え方と行動が矛盾していることに気づくのである。
 これらのギャップを取り除き、ミニマリズム的考えと、シンプリスト的考えを同居させ、潜在的なストレスを解消し、心地よく毎日を平和に過ごすことが私のありたい姿の実現である。翻って現状は、マキシマリスト的思考すらも飛び越えて考え無しに物欲に従い、趣味の楽しさを薄れさせて、潜在的なストレス源をあちらこちらに発生させているのである。

 この連載は、ミニマリズム的思考術の道標としてほしいがための啓発活動ではない。今まで私が学び、時に実践し、時に挫折してきたミニマリズムという考え方を整理し、自分自身が今後どうあるべきか、踏みとどまるべき所はどこなのか、当初の理念と今の理念に齟齬はないか、そういった点において文章として出力することによって過去の自分と今の自分を比較し、未来の自分を正しいレールに戻すためのツールである。これらの文章はあくまでも自分が自分で納得できるまで綴ったものであって、誰かに何かを訴えかけるような高尚なものにしようなどとは考えていない。ただ、この連載を読んだ人々がもしいるとするならば、私自身のこの振り返り作業の記録が、各位自身の物との関わり方を見直すきっかけになってくれれば幸いである。

 好きではないことをミニマルにして、好きなことを心から楽しむ。
 そんな生活のために、ミニマリズムを取り入れていく。




前へ 次へ

目次に戻る

その他駄文に戻る

その他のコンテンツに戻る
 
▲ページの上部へ

Copyright (c) 2006-2025 Akira Mizuchi All Rights Reserved.