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□みずち的ミニマリズム第1章 思考の記録
□第1章 思考 1-8、購買行動自体の考え方 ![]() さて、第1章ではこのピンポイント・ミニマリズムの基本的な思考について述べてきたが、最後に考えるのは、物を買う行動そのものについての考え方についてである。 物を買うという行為は、所有物を増やすというだけではなく、自分の管理責任範囲を増やす行為であると考える。物を購入し、所有権が店から自分になった瞬間、自分はその物に対して場所を提供し、管理する時間を提供する義務が生じる。そして物はそれに対し、自分自身が期待した効果を提供する。しかしそれらの責任を放棄すると、物は家の中で生活の邪魔をしたり、あるいは忘れ去られて存在価値を失うこととなる。 よく「ペットを飼うということと物を買う行為を同列に考えるな」という話がある。それについては私も全く同じ考えである。生き物を思考停止で購入し、その命に関して追う必要のある責任というのはとてつもなく重い。では逆に、その考えを「物」に対して適用するとどうなるか。購入したものに関して、置き場、手入れ、消耗品の管理、使用するシチュエーション、果ては使用しなくなって廃棄や売却を行うまでを考え、それらすべてが自分自身の責任において問題ないと確信してから購入する、それは私が前項までに書いてきたミニマリズムの考え方を実行するのに、非常に適切なたとえではないだろうか。 物を購入したことを後悔する人の言葉でよく聞くのが、「買ったはいいけれど……」という語りだしである。買ったはいいけれど使うシーンが少ない、買ったはいいけれど消耗品が負担、買ったはいいけれど捨てられなくて困る、これらは結局、購入時に最後まで見据えて考えていないことが招いた結果である。先述のように、物の置き場や手入れ、消耗品の管理、使用するシーンや使用後の処置、処分に至るまでを明確に思い描けていれば、少なくとも「買ったはいいけれど」などという言葉は出てこないはずである。しいて出てくるとするならば「買ったはいいけれど思っていたより使いづらい」という後悔くらいだろうか。使ってみないと分からないことはたくさんある。しかしそういうものに関しても、使った上で合わなかった場合まで考えておけば、その次に取る行動は決まってくるものだ。あらゆる購買活動において、それを手にする前に、購入から使用、処分までの流れを明確に思い描いて、それが思い描けた物だけを購入するようにすれば、本当に必要な物だけを選んで買うことができるのではないだろうか。 そんな偉そうなことを述べてはいるが、それができず、無駄にものを購入してしまう事は今でもたくさんある。そういう時に私はどうするかというと、そもそも「それを販売している場所に近寄らない」である。あくまで私の場合の話であるが、私が物欲を刺激されるのは、たとえば動画サイトで紹介レビューを見たりであるとか、ネットの広告で新発売の情報を見たりであるとか、そういうタイミングではない。実際に店舗に行って、それ自体が魅力的だと感じたり、あるいは事前に見ていたレビューや広告の記憶とその現品がリンクしたときに初めて物欲が発動するのだ。つまり、私の場合はそもそも物を増やしたくないときは、物欲のトリガーを引く「現物」が存在しない環境を作り出せば、物が増えることはない。事実鞄を増やしすぎて危機感を覚えていた時、鞄コーナーに全く近寄らないと決めた一か月は、鞄を欲しいと思うことすら無かった。私の場合は現物がトリガーだが、広告がトリガーならばそういったサイトの閲覧を控えるだとか、動画やインフルエンサーの紹介がトリガーならばそういったコンテンツを提供する対象をフォローしないだとか、いろいろに対策は打ちようがある。それでもトリガーが引かれてしまうのならば、前述のように「ペットを迎える時のような思考プロセスで」その物について考える。捨てる時のことまで考え終わるころには、本当にそれが必要かどうかの答えは出ているだろう。 まとめると、まずは何を購入するにしても、管理負担がどうかを最初に考えて、その負担が自分の求めるメリットに対して大きすぎるものは購入しないこと。そして、購入するかどうかを考える前に、その物について購入から使用、管理、そして廃棄までを具体的にイメージできるか考えること。この2つの考え方を徹底したうえでもなお物欲に負けてしまうのならば、その物欲のトリガーは何かを考え、そこから離れるのだ。そのうえでなお欲しいものこそが、心が本当に必要だと決めたものなのだ。 物欲に負けそうなときは、そのトリガーを遠ざける工夫をしよう。 それでも欲しくなったら、購入から廃棄までを具体的に想像しよう。 ![]() 前へ 次へ 目次に戻る その他駄文に戻る その他のコンテンツに戻る ▲ページの上部へ |